「生活者1万人アンケート」調査結果に見る消費者の暗号資産保有行動
① 属性
2021年調査では、暗号資産を保有していると回答した人の男性比率、平均年齢はそれぞれ71%、42歳だった。回答者全体と比べて男性比率は高く平均年齢は低い(図表2)。FXと同じように、若年層、男性に人気の高い商品と言える。伝統的なリスク資産である投信や株式の保有者と比較すると、平均年齢は低いが、回答者全体より男性比率が高い点で共通する。ただし投信保有者と比べるとさらに保有者が男性に偏っている。
4つのリスク資産(株式、投信、FX、暗号資産)の保有者属性(男性比率、平均年齢)を2018年調査と比較すると、若年層への普及が指摘される投信で有意な平均年齢の低下が観測できたが、暗号資産を含む他の3つのリスク資産では特に変化は観測されなかった。
② 家計状況
暗号資産は価格変動が極めて大きいため、リスクが高く、収入が少ない人の投資先として適していない可能性がある。そこで便宜的に、世帯収入が「300万円未満(「なし」を含む)」を暗号資産の保有に適さない条件と想定(注3)。暗号資産保有者全体に占める不適合な人の割合を確認すると8.3%となった。この数字は他のリスク資産とほぼ横並び(注4)で、他のリスク資産に比べて特に低収入世帯で暗号資産が保有される傾向は見られなかった。
図表2 リスク資産保有者のプロフィール( 2021 年)
暗号資産保有者の3分の2が他のリスク資産と並行して利用
図表3 リスク資産保有者の暗号資産保有率( 2021 年)
英国消費者の暗号資産保有行動
(1)保有者の規模
英国成人の4.4%(230万人)が保有。ほぼ1年前の前回調査(2019年12月実施)の3.9%から上昇した。本文で示した日本の推計は1.7%(180万人)だったので、英国の方が日本より暗号資産の普及度は高い可能性がある。
(2)一人当たり保有額
保有者の保有額の中央値は300ポンド。日本円で5万円にも満たず、多くの保有者が、暗号資産を重要な資産運用の手段として利用していないことがうかがえる。1万ポンド以上の保有は12%だった(この質問では無回答が42%を占め、回答があった者だけを分母としている)。
(3)保有の動機
「暗号資産を購入した主な動機は何か?」に対する購入経験者の回答の1位は、「利益や損失を伴うギャンブルとして」(38%)、2位は「投資ポートフォリオの一部として」(30%)だった(複数回答)。前回調査と比較して1位の「ギャンブル」が9%ポイント低下し、2位の「投資ポートフォリオ」が5%ポイント上昇した。この結果から、消費者の暗号資産に対する態度が変化し暗号資産をギャンブルとみる人が減ってメインストリームの補完、代替とみるが増えているのではないかとFCAは分析している。
(4)保有に伴う悪影響
FCAでは暗号資産の保有が悪影響をもたらす可能性のある要因として、①低所得(リスク負担能力が限定的)、②規制による保護に関する誤った理解、③暗号資産の購入に借入を利用、④暗号資産に対する理解不足、の4項目を挙げ、それぞれの項目に当たる購入経験者の比率を調査。例外はあるものの、2つ以上の項目に当てはまった購入経験者は多くなかったと結論づけた。
(注1)一般社団法人日本暗号資産取引業協会によると、2021年11月末の利用者の暗号資産残高は1.8兆円、稼働口座数は312万口座と、それぞれ前年同期比2.9倍、1.4倍になった。
(注2)暗号資産保有者のサンプルは2018年、2021年それぞれN=109、163。
(注3)「ボックス」を参照のこと。英国FCAの暗号資産保有行動分析における「暗号資産の保有が悪影響をもたらす可能性のある要因」の項目に倣った。
(注4)株式、投信、FXの保有者に占める世帯年収300万円未満の人の割合は、それぞれ8.暗号資産を一目均衡表で分析しよう 7%、10.3%、9.2%だった。
(注5)FCA, 2021, "Research Note: Cryptoasset consumer research 2021"
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